​塗り替えの目安

外壁の劣化診断でわかりやすいのが、この「チョーキング」です。塗装の寿命が尽きて、粉のように（チョークのように）手につく状態です。​こうなってしまうと水を弾けないで、素材が水を吸ってしまい、劣化が進んでしまいます。

築10年を過ぎると屋根にも錆び、コケが生え始めます。また、前回の塗装の不具合で屋根に塗ってある塗装が剥がれている場合もあります。どちらも雨水が浸水した屋根材が反ったり割れたりする原因となり、直接の雨漏りというよりも​二次的な雨漏りの原因を引き起こします。

塗料が剥がれてしまうと外壁素材が直接劣化してしまい腐る、欠ける、反るなどの不具合が進んでしまいます。鉄部の場合は錆が進行すると鉄そのものがなくなってしまいます。​どちらも発見次第、早い段階で適切な処理が必要になります。

建物の北側にコケが生えてしまう場合や、窓の両側などに雨染みに汚れの線が出ている場合、ツタなどの植物が外壁を覆ってしまっている可能性があります。外からは見えないので、外壁塗装の時期に気づく場合も多いです。汚れが気になってくるのはおよそ築10年経った頃なので​この機会に他の部分の不具合が無いかなどチェックしてみてください。

モルタル外壁と違い、サイディング外壁は目地をシーリング材で埋めてありますが、このシーリング材は10年程度で劣化によるひび割れや亀裂が生じてしまいます。いくらサイディングパネルが長持ちしても目地がひび割れてしまっては意味がありませんので​サイディング外壁の目地は10年程度で必ず交換が必要になります。

モルタル外壁には残念ながらひび割れが付き物です。細いひび割れで、築10年以内であれば簡単なメンテナンスで良い場合がほとんどです。しかし、太いひび割れであれば、築年数が浅くても放置してはいけません。​最低でも応急処置でひびを埋める必要があります。